隠者の基本情報
「意味の探求」
隠者のメインキーワードは「探求」です。過去の自分の成功と失敗を振り返ったり、得た知識や経験を元に真理について思いをめぐらせたりと自分の内面世界と向き合おうとしている様子をあらわしています。自分の内面を見つめる行為は、正しく行えば多くのヒントを受け取ることが出来ます。
プラスのキーワード
マイナスのキーワード
隠者の正位置の意味
正位置で出た場合は、静かな状態でじっくりと心を落ち着けながら、自分の内面を見つめ直すことが出来ることをあらわしています。その結果、あなたは人間的に大きな成長を遂げるヒントを得ることが出来ます。答えはあなたの中にあるのです。また、探求の末に精神的に成熟した姿は周りの人の尊敬を集めることになるでしょう。
隠者の逆位置の意味
逆位置で出たときには、過去の栄光にすがったり、目の前の状況を受け入れられず現実から目を背けている状態をあらわしています。こだわりが強くなって、理想が高くなってしまっています。自分がどう思っているか、何を望んでいるのかそんなことも分からなくなってしまっているのかも知れません。現実から目を背けても状況は変わらないのです。
隠者の解釈
テーマ毎に「隠者」を引いたときの解釈についてまとめます。
現在の状況
人の気持ち
仕事
恋愛
アドバイス
隠者に関するデータ
隠者と占星術
乙女座(水星に支配される地のサイン)
乙女座は頑固で有りながら、その時々で対応を変えると言う先天的な二面性を所持している星座です。ポジティブな面としては献身的で親切、優れた分析能力を持っています。しかし、自尊心の低さやたまに見せる冷淡な一面も持っています。所属しているグループや自分について近眼的になりやすいところがあります。
【エレメント】地
【乙女座の期間】
トロピカル方式:8月23日~9月22日
サイデリアル方式:9月17日~10月16日
隠者と数秘術
9(9隠者)=1+8(18月)
数秘術の9は一桁の最後の数字、サイクルの終わり、最高点、成就、達成といった象徴的な意味を持っています。
隠者と神話/元型(アーキタイプ)
隠者の絵柄の解釈
背景
隠者の背景色は青みがかった灰色となっています。隠者の足元には雪が積もっており(雲の上、とする資料もありました)、闇の中を彷徨い歩いているような様子が描かれています。
他のカードに比べるとモチーフになるものがほとんどなく、使われている色は限りなく少ない。灰色は自己主張せず周囲の色を引き立てる調和の色です。受け入れる力の強い色とも言い換えることが出来るでしょう。隠者の周囲にはものがなく、ただ灰色の世界が広がっています。この世界は彼の内面世界をあらわしています。
表情と服装
隠者は前を向いておらず、自分の足元の方を見ています。暗闇の中をカンテラで照らしながら一歩一歩進んでいるような様子です。表情からは彼の心情を読み取ることは難しいですが、苦痛や悲しみを抱いているようには見えません。
衣装は灰色のローブを着ています。このローブにはフードがついていますが、マルセイユ版では「0愚者」を想起させるようなものになっています。愚者が当てのない放浪者をあらわしていますので、隠者は元放浪者と解釈されます。
マルセイユ版はカラフルな印象ですが、ウェイト版では灰色のローブとなり孤独を感じさせるものになっています。このカードはマルセイユ版とウェイト版であまり絵柄が変わらなかったカードの一つです。
六芒星の光とカンテラ
カードの中で明るい色が使われている部分は左手のワンドと右手のカンテラの光です。光は六芒星を形作っています。六芒星は古来から魔除けとして使われており、調和と完全のシンボルでもあります。六芒星は上下が逆になってもその形を変えることはなく、そこから調和と完全という意味合いが生まれたようです。彼はこの光を頼りに自分の内面世界と向き合おうとしています。その為、このカードは導きの意味も持っています。
マルセイユ版との比較
前述しましたが、隠者はカードの構図がほとんど変わっていません。変更点としては人物像の変更、フードを被っているかいないかと全体の配色程度です。ウェイト版は錬金術の開祖・ヘルメストート(ヘルメス・トリスメギストス)がモチーフとされています。
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