戦車の基本情報
「理性は欲求と意志を手なずける」
戦車のメインキーワードは「エネルギー」です。このカードは目標に向かって突き進む力をあらわしています。エネルギーが一点に集中していればそれだけ目標達成に近付くことが出来ます。その為に大切なのは、あちらこちらに引きずっていってしまう欲求に対して自らが主導権を握ることです。戦車は己のコントロールの重要性を教えてくれます。
プラスのキーワード
マイナスのキーワード
戦車の正位置の意味
正位置で出た場合は、勢いがあることをあらわしています。エネルギーが自分の目標とするものに集中されているため、念願のものを手に入れたり高いハードルを乗り越えることもできるでしょう。人生の方向性を見極めて、主導権を握るべきときなのです。野心と欲求をうまくコントロールするために理性を活用していきましょう。
戦車の逆位置の意味
逆位置では進むべき方向を制御せずに、あてもなくさまよっているのではないかと警告します。外部の圧力や自分自身の欲望や悪い感情に翻弄されているかも知れません。明確な境界線を設定して、自分の限界を知りましょう。そして、自分の戦車の手綱を放してはいけません。今は目的の達成のために集中すべきときなのです。
戦車の解釈
テーマ毎に「戦車」を引いたときの解釈についてまとめます。
現在の状況
人の気持ち
仕事
恋愛
アドバイス
戦車に関するデータ
戦車と占星術
蟹座(月に支配される水のサイン)
蟹座は「母性愛」を象徴する星座です。家庭愛を大切にする、深い愛情と理解を備えた星です。守りは硬いのですが、一旦仲良くなると仲間意識が強く、何かあったら駆けつけてくれるような存在です。信頼関係を築いた者に対して、意識を集中させるためそれを害する者に対しては攻撃的、排他的になってしまいがちです。
【エレメント】水
【蟹座の期間】
トロピカル方式:6月21日~7月21日
サイデリアル方式:7月16日~8月17日
戦車と数秘術
7(7戦車)=1+6(16塔)
数秘術の7は評価、熟考、再評価、出発点に立つ、強みを探すといった象徴的な意味を持っています。
戦車と神話/元型(アーキタイプ)
戦車の絵柄の解釈
背景
戦車の背景色には黄色が使用されています。
黄色に惹かれる時は、黄色の持つ「明るく」「オープン」なムードにシンパシーを感じている時かもしれません。黄色は「太陽」の色です。空の中央で「堂々と自分の光を放出」する太陽のような「解放的」で「独立した」色なので、「自己の放出(自己主張)」すべき時にサポートしてくれます。また黄色の「光」は「知性」「知識」も意味します。黄色は「知識を探求する」「好奇心を満たす」ことから「喜び」を生み出します。オレンジの「五感刺激」とは異なり、黄色は「精神的刺激」を求める色なのです。黄色に惹かれる時期は何かを「学んだり」「知識を増やしたり」するのに向いています。第3チャクラから言えば、黄色は「個人の意思」を意味します。組織の歯車ではなく「自分と言う個性を発揮する」「自分の生き方を決める」そんな覚悟を問われている時、黄色はサポートしてくれます。
white-tara.comより引用
自分の目標に向かって突き進むということは「自己主張」の一つでしょう。また、その先には大きな「喜び」が待っていると考えることが出来るでしょう。戦車のカードは自分の進むべき方向性を定めることを促しています。自分の個性を発揮するためにはどの方向にエネルギーを集中させるかを考えましょう。
黄色は「意志」の色ですが、「過剰に」惹かれてしまうと「個人の意思を貫き、周囲との不調和」を生み出す色でもあります。「個」であるということは「孤独」と背中合わせなのです。
white-tara.comより引用
意志の力は強力ですが、自分の中には欲望や野心も同じように存在していることを認めてください。それらの感情との不調和が起こってしまうとエネルギーがあちらこちらに分散してしまい、どこへも進めなくなってしまいます。
表情と服装
戦車のカードには真っすぐと前を見据えた青年が描かれています。
幌に散りばめられた星の模様、さらに額の王冠には大きな一つ星があしらわれています。彼は意気揚々と明るい将来だけを見据えているようです。衣服の中央に見られる正方形の胸当ては、旧約聖書に見られるアロンの裁きの胸当てをモデルにしたとされ、勝利、凱旋を表すとともに、宗教上の儀式、行列を意味するものです。両肩の肩当てに象られた月は、全体から見て不安要素や持続性の無さを表しています。
奥の方に見える城は彼の生家です。向かう先は天蓋に描かれている天界です。肩当ての月に込められた不安の内容は旅を諦めて元の場所に戻ってしまうということに関してのものだと言われています。ベルトが斜めになっているのは、それを整える暇もなく衝動的に行動をしてしまっていることを示しているのかも知れませんね。
二頭のスフィンクス
戦車のカードには黒と白の二頭のスフィンクスが描かれています。低次元の本能が黒、高次の理念が白のスフィンクスとされていて、それを御する人間との3点に焦点を当てれば、「5 教皇」の肉体と霊と魂の三位一体の思想とも結びつきます。
この2頭のスフィンクスは手綱に繋がれていない為、好き勝手に動き回ってしまうことが予想されます。馬車の上の若者は力づくではなく統率能力を持ってこの2頭を制御しなければならないのです。
城と戦車を隔てる川
後ろに見える都市と戦車の間には川が流れています。この川は境界線になります。ここで戻ってしまうと彼は目的に向かうエネルギーを失ってしまうかも知れません。背水の陣のようなイメージです。不退転の気持ちで目標に集中することが求められています。彼は既に戦車に乗ってしまっているため前に進むか、後ろに退くのか、その二択しかありません。
戦車についたマーク
戦車の前方には独楽のマークが見られます。この独楽の上部にあるのは、古代エジプトに見られる翼のついた太陽のシンボル「有翼円盤」。この2つの絵柄は、人間が持つ衝動性が純化され高次の力へと昇華されたものであることを示しています。もしかしたら衝動的な始まりなのかも知れませんが、この旅で彼は何かを掴むでしょう。
マルセイユ版との比較
この二つの版での大きな違いは車輪の方向です。マルセイユ版では車輪が横を向いていることで前に進むことが出来ない状態になっています。ここから戦車に乗っている者が自分の目標しか見えていない未熟さをもった人物という意味も持っています。マルセイユ版は一説によると凱旋パレードの様子と言われています。
ウェイト版では車輪も縦向きになり、出発の様子をあらわしています。二頭の馬はスフィンクスに変更され、そこから自身の感情のコントロールという意味合いも追加されました。マルセイユ版で描かれている戦車は馬と台座が一体になっていること等から、“地上を走るための乗り物ではない”といった解釈が行われます。
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