恋人の基本情報
「畑の耕し方を選択する」
恋人のメインキーワードは「重要な選択」「心地よさ」です。ウェイト版では一組の男女が描かれていますが、マルセイユ版では二人の女性に挟まれる男性が描かれています。何を選ぶかという選択や誘惑、そして個人間の愛情をあらわしています。恋人という状態は結婚や別れなど様々な選択肢が存在します。単に恋愛的なときめきを示すこともあります。
プラスのキーワード
マイナスのキーワード
恋人の正位置の意味
正位置で出た場合は、人生の方向性に大きな影響を及ぼす重要な選択をあらわします。現時点での決断は将来に大きな影響をもたらすので、じっくりと考え、適切な助言を受け、賢く選択することが不可欠です。個人間の関係性は心地よいものであることも示しています。
恋人の逆位置の意味
逆位置では選択に対して決断を急いでしまっている状態をあらわしています。あなたはあまり考えずに決めようとしてしまっているかも知れません。それは外部からの誘惑やあなた自身の衝動性に影響されているかも知れません。注意深く準備をしなければ、豊かな実りは得られません。
恋人の解釈
テーマ毎に「恋人」を引いたときの解釈についてまとめます。
現在の状況
人の気持ち
仕事
恋愛
アドバイス
恋人に関するデータ
恋人と占星術
双子座(水星に支配される風のサイン)
双子座は「二面性」のある星座です。相反する特性が調和しているような状態ですね。言語を操る知性と魅力を持つと言われていてコミュニケーション能力も高く、持ち前の魅力で心をさらっていきます。臨機応変さを持って自分の特性を選択している一面がありますが、これは双子座なりの人間愛の結果なのです。管理者とプレイヤーなど異なる立場もうまくこなす柔軟さを持ち合わせています。
【エレメント】風
【双子座の期間】
トロピカル方式:5月21日~6月20日
サイデリアル方式:6月15日~7月15日
恋人と数秘術
6(6恋人)=1+5(15悪魔)
数秘術の6は均衡の回復、調和、公平、公正、コミュニケーション、共有、思いやりといった象徴的な意味を持っています。
恋人と神話/元型(アーキタイプ)
恋人の絵柄の解釈
背景
恋人の背景色には黄色が使用されています。
黄色は喜びや自己の解放を示す色。このカードの場合は中央に描かれている天使ラファエルの存在を際立たせています。このラファエルはマルセイユ版ではハートの弓矢を持った天使だったことを考えると選択による得られる良い結果をあらわしているのではないかと思います。
その下の空間が明確に青で塗り分けられています。青が心地よさをあらわす意味でもあり、地上はこの二人にとってとても居心地がいい空間なのだと想像することが出来ます。
そして最後に山が奥の方にあります。険しい山は人間にとっての試練をあらわしています。この山は赤黒い色をしていてこのカードの中では不穏な印象を与えますね。二人がいる世界は「楽園」なのですが、その奥には試練が存在しているいうことでしょうか。このカードは明らかにアダムとイブをモチーフにしていますが、楽園から追放された二人に待っているものは険しい試練なのです。
表情と服装
恋人のカードにはアダムとイブ、裸の男女が描かれています。
男性は女性に真っすぐと向き合っており、女性は少し斜め上に顔を上げて気持ちよさそうに目を細めています。禁断の果実を食べる前の状態であるとは思いますが、肌かであることは解放感や二人の関係性が何の疑いもない状態であることを感じさせます。
ちなみに禁断の果実を食べる前のアダムとイブは盲目であったようです。その為、男性は女性を見つめているわけではないとは思いますが見守るような雰囲気がありますね。
二本の樹とヘビ
二人の後ろにはそれぞれ樹が生えています。女性の後ろにあるのは善悪を知るための知恵の樹、男性の後ろにあるのは永遠の命を司る生命の樹が描かれています。知恵の樹には人を惑わす存在としてヘビが巻き付いています。このヘビがイブを「この実を食べれば、目が開き善悪を見抜くことが出来るようになる」と唆し、盲目のアダムとイブが食べてしまったことで、目が見えるようになり恥じらいを知るというエピソードが有名ですね。その結果、二人は楽園を追放されてしまうことになります。ヘビはこのカードが持つ誘惑の象徴なのです。
天使ラファエル
ラファエルはユダヤ教・キリスト教においてもっとも偉大な天使の一人です。ラファエルは「癒しの大天使」であり、「旅人の守護者」でもあり、その名前はヘブライ語で「神は癒される」という意味を持っています。この大天使は二人の上で輝きを放っています。二人を見守る存在、守護者のような立場なのでしょう。
マルセイユ版との比較
マルセイユ版では二人の女性が男性を取り合っている様子が描かれています。中央の男性は優柔不断のようにも見えますが、彼の頭は(彼自身から見て)右側(意識・理性)の威厳ある人物へと向けながら、残りの身体は(彼から見て)左側(本能・無意識)の金髪の人物へと向けられていることから板挟みになって動きが取れない様子が伺えます。
頭の上では天使が矢を構え、どちらにしようかを狙っているようです。この選択によって場の均衡は破られるでしょう。どちらのカードでも太陽をバックにしていて神性のものとして他の登場人物と区別されています。このカードはかなり大胆に絵柄が変更されていますが「選択」というテーマは変わっていません。
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