カード占いでは、占いを行うための基本的なスプレッドがいくつもあります。
スプレッドとは「広げる」と言う意味で、カードを展開していく(ある形に配置したもの)と考えましょう。
占うときはスプレッドの各配置に意味を持たせ、その位置に入ったカードの意味を絡めて読んでいくことになります。
今回はそんなスプレッドの中でも使いやすいものをいくつか紹介していきます。
ワンオラクル
「今日の運勢は?」などの答えが明確に出るもの
ワンオラクルは一枚のカードで占うやり方です。
一枚のカードしか使わないため手軽なのですが、その分解釈がとても広いので質問を工夫する必要があります。
ワンオラクルに関しては別の記事で質問ごとに詳しく解説をしていますので参考にしてください。
ツーカード
「今日の運勢は?」「あの人の気持ちは?」など答えがダイレクトに出るようなもの
ツーカードで占うときは「主語+述語」のようにコンビネーションで読むことによって解釈を限定していきます。
それでも2枚のカードの配置自体に意味を持たせているわけではないので質問の答えがダイレクトに出ることには変わりありません。
その為、ツーカードでも質問の内容を明確に答えが出るものやシンプルなものにしておく必要があります。
「これからの一年はどんなことが起こりますか?」のように複雑なものや抽象的なものに対しては解釈の幅がグッと広くなってしまうのでリーディングが難しくなるので注意が必要です。
僕が占うときは「結果+アドバイス」という意味を持たせてカードを引くことも多いです。
ワンオラクルで引いた後に、追加でアドバイスを引くようなイメージですね。
カード占いの「結果」は単純に「結果」であって「答え」ではないと思います。
これから先の質問者さんの行動によっていくらでも変わるけれど、このままだとこうなるよってカードが語りかけているようなイメージです。
だから悪いカードが出たとしても、カードの結果に悲しむ必要はありません。
あくまでこのまま進んで行くと、そういう結果が待っているかもというもので今その未来の可能性を知ったのだから未来は変わり始めているという解釈をします。
アドバイスとしてカードを引くと、そんな変わりはじめた未来をもっと良くするためのヒントを得ることが出来ます。
積極的にアドバイスカードを引いて、行動の選択肢を広げちゃいましょう!
スリーカード①過去、現在、未来
スリーカードは名前の通り、3枚のカードで占うスプレッド。
基本的には時間や物事がどのように流れていくかを見るのに適しているスプレッドです。
カード占いの場合は左側が過去、右側が未来と占うのがルールです。
人の気持ちやこれからの見通しを立てたいときなんかに適しているスプレッドではないでしょうか。
この3枚のカードは独立しているわけではなく、それぞれが影響しあっていると考えます。
例えば1枚目に「クローバー」が出て、2枚目に「ヘビ」が出たとしましょう。
過去から現在にかけて、急にネガティブな状況になってしまったわけではなく徐々に「ヘビ」のカードが意味することの影響が強くなっていったと捉えることができます。
ということは、この二つのカードが混ざり合ってコントラストを作り出している地点もあるのです。
そして、3枚目(未来)に向かってまた別の意味が流れ込んでくるような感じですね。
読み方に絶対的な決まりはありませんので自分が感じることを表現してみましょう。
スリーカード②全体と詳細
3枚のカードを使うときにリーディングのヒントになるようなことをスプレッドのある場所に設定することも有効です。
上のパターンの場合、「現在」と「結末(未来)」の間に「ヒント」を意味するように配置しています。
結末に向かうにあたって、相手がどんな感情を持っているかを知っておくと「なぜ今こんな状況なのか」「どうして結末はこうなるのか」という疑問に対してのヒントを得ることが出来ます。
例えば①ハート②雲③鎌という配置で考えます。
今は表面上ラブラブの二人ですが、お相手の方は曖昧な感情をもっているようですね。
それが大きくなっていくと、最終的には別れが待っているという読み方が出来ます。
そうならない為の方法の一つに、雲が象徴する「曖昧さ」や「不安」を質問者さん自身が解消してあげる必要があります。
そして、ここから更に深めていくのであればお相手が抱えている「不安」の正体を別の質問でカードに尋ねていくことも出来ます。
スリーカードであらなう場合はこんな風に質問に対する結果の部分とそれに関する枝葉の部分を同時に占うことも可能です。
もちろんこのまま4枚に増やして色んな角度から見ることも出来ますが、増やし過ぎるとリーディングが複雑になってしまいますので自分が読むやすい枚数でやってみてください。
5カード
スリーカードでカードを増やし過ぎると読みにくくなると言いましたが、5カードのように明確に各場所に意味を持たせて読んでいくことが出来るとしっかりとしたリーディングになります。
特に自分以外の誰かを占う場合はスリーカードだけでは直感的には分かっていても言葉にしにくい部分が出てきます。
問題の原因とアドバイスを加えることで、質問者さんが置かれている状況をより深堀りしていくことも可能です。
5カードの例として引いてみました。
質問内容は「二人の関係はどうなっていく?」
現状に出ている「星」はポジティブなカードですが、ここではもしかしたら夢見ているとか憧れているとかそのような意味なのかも知れませんね。
とりあえずお互いに魅力を感じているような感じでしょうか。
過去に出ている「本」にはスキルアップのような意味の他に秘密という意味があります。
公には出来ないような関係だったり、二人だけの秘密を持っていたと解釈をすることも出来ます。
そして、問題の原因が「騎士」
ここでの騎士はそのスピード感が悪い方向に影響していると直感的に感じました。
少しゆっくりとお互いの仲を深めていくべきなのでしょうか、アドバイスのカードも「錨」なので安定感や安心感を持った関係性を構築していくときというように感じました。
最期の「塔」なのですがこれが解釈が一番難しいですね。
塔には孤独という意味もありますが、今までのカードの流れとしては強固なものとして読んでみてもいいのではないでしょうか。
なあなあの関係ではなく、規律のある強い結びつきになりそうだなと感じました。
あくまでボクのリーディングなので人によっては別の解釈が浮かぶかも知れません。
何度も言っているのですが、正解はないんだと思います。
あなたはどのように読みますか?
二者択一
二者択一はどちらの選択肢を選んだらいいのかに迷ったときに便利なスプレッドです。
例えば、「買う、買わない」や「転職するか、今の職場で頑張るか」などの選択肢があるときに選んだ時にどうなっていく可能性があるかを読んでいきます。
このスプレッドで大切なのは現在の状況と気持ちの部分です。
選択肢を前にしたときに自分がどんなことを考えているのかを落ち着いて考えてみましょう。
このスプレッドでいい結果が出るから、その選択肢を選ぶというわけではありません。
結果を見て、自分の気持ちと向き合って、そこから自分で選択する必要があるのです。
決定に関してまだモヤモヤが残っているのであれば、追加でアドバイスカードを引くのもオススメします。
9カード①
ルノルマンカードではグランタブロー(フランス語で壮大な絵)と呼ばれる36枚全てのカードを使ったスプレッドが最も有名でかつ、花形的な存在です。
しかし、それを最初から展開してもなかなか読み方が複雑で満足な情報を得ることが出来ず挫折することになってしまいます。
そこで、この9カードで練習することをオススメします。
先ずは各位置にそれぞれ単純に意味を持たせて、読む方法です。
横軸は時間の流れです。
過去~未来までどのように物事や考えが変化していくかを表しています。
そしてポイントになるのは縦軸です。
上から、「頭で考えていること」「現実的な行動」「その結果」となります。
1・4・7の縦軸で読むと、「1の考えをもって、4の行動をした結果、7になる」と読むことが出来ます。
時間の流れと行動の原因と結果を一目で確認することが出来るので質問内容に関して深く読んでいくことが出来るスプレッドです。
9カード②
9カードのもう一つの方法として中心にキーカードを置くこともあります。
キーカードは「Significator Card」「象徴カード」とも呼ばれています。
キーカードは主に紳士と淑女のカードを使うことが多いのですが、質問者が女性で、質問者自身のことを占う場合は「淑女」のカードを使います。
質問者が女性で、気になる異性がどう思っているかを占いたいときは男性が中心になりますので「紳士」のカードをキーカードとして扱います。
それ以外にも金運や仕事運などルノルマンのそれぞれのカードが象徴カードとしての役割を持っています。
象徴カード | 象徴する内容 | 象徴カード | 象徴する内容 |
28 紳士 | 男性の質問者自身、特定の男性 | 14 キツネ | 仕事全般、就職、雇用 |
29 淑女 | 女性の質問者自身、特定の女性 | 35 錨 | 仕事全般、就職、雇用 |
18 犬 | 浮気相手、愛人、第三者、友だち | 15 熊 | 上司、経営者、管理、金銭、保険 |
15 熊 | 彼氏、夫、男性のパートナー | 34 魚 | 独立、自営業、コンサルティング |
7 ヘビ | 彼女、妻、女性のパートナー | 4 家 | 家業、小規模企業 |
4 家 | 家族 | 19 塔 | 官公庁、大企業、法律関係の仕事 |
13 こども | 息子、娘、特定のこども | 25 指輪 | 契約 |
30 ユリ | 目上の人物、年配者 | 26 本 | 企画、事業計画 |
24 ハート | 恋愛全般 | 15 熊 | 経済全般 |
25 指輪 | 婚約、結婚 | 34 魚 | 経済全般 |
4 家 | 家庭、家族、不動産 | 4 家 | 引越し |
5 樹木 | 健康全般 | 18 犬 | ペット、あらゆる動物 |
4 家 | 身体全体の状態 | 3 船 | 旅行 |
8 棺 | 病気 | 5 樹木 | スピリチュアルなこと、霊的なこと |
13 こども | 妊娠、出産 | 32 月 | 心霊的、超自然的なこと |
24 ハート | 好きなこと、楽しみ | 36 十字架 | 宗教、信仰 |
テーマ別にまとめてみましたが、その他にも自分で選んでもいいと思います。
例えば引越しや変化については「コウノトリ」のカードをキーカードにしてもいいのではないでしょうか。
象徴カードの存在がルノルマンカードの特徴であり、面白いところです。
グランタブロー
グランタブローは36枚全てのカードを使うルノルマンカードの代名詞的なスプレッドです。
一度展開すれば複数の事柄を一緒に占うことが出来ます。
グランタブローはフランス語で壮大な絵と訳されるのですが、実際に自分自身と自分を取り巻く現在の状況を表した一枚の絵のように読み解いていきます。
グランタブローに関してはたくさんの要素があるので、別の記事で紹介させてもらいます。
グランタブローはこれまで紹介してきたスプレッドやリーディングの総まとめのようなものです。
グランタブローを覚える前に色んなスプレッドで、質問内容を変えながらリーディングを練習してみましょう!
まとめ
スプレッドはここで紹介したもの以外にもたくさんの種類があります。
スプレッドの考え方はカードの位置に意味を持たせて解釈のガイドにするというものです。
オリジナルのスプレッドを創られている方もいらっしゃいますので、色々な方法を試してみてください。
個人的には「どのスプレッドを使うか」というよりも「この質問はどのスプレッドが適しているか(占いやすいのか)」を考えることが大切です。
カード占いは占えば占うほど、解釈の幅やリーディングの精度が上がっていきます。
実践あるのみ、です!
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