皆さん、こんにちは!RAMです。星読み初心者シリーズ第二回です。
前回は西洋占星術で用いられる用語を紹介しました。
今回はホロスコープ上の役者たち―10惑星を紹介していきたいと思います。
西洋占星術で使用する惑星
西洋占星術ではホロスコープに10個の惑星が配置され、それを読み解くことで占います、
太陽系は太陽を中心に水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星の順番で並んでいます。
「すいきんちかもくどってんかいめい」という言葉で順番を覚えた人もいるのではないでしょうか。厳密には太陽は恒星、月は衛星、冥王星は準惑星(2006年~)なのですが、西洋占星術では全て惑星として扱います。
ちなみにその昔、人間は土星より先の惑星の存在を知りませんでした。発見するために精度の高い観測機器が必要だったからです。その為、土星よりも遠い3つの惑星(トランスサタニアン)は「時代を反映する」といわれています。
惑星には吉星と凶星の区別があります。ただし、惑星の位置(ハウスやアスペクト)による吉凶も加味して読んでいくので単純に良し悪しを語ることは出来ません。
地球の立ち位置
西洋占星術では天動説を元にしています。地球の周りを他の惑星が回っていると考えて、作られています。
このように地球を中心とした占星術で扱うホロスコープをジオセントリックと呼びます。ジオセントリック占星術では地球はあなた自身を象徴しています。
ヘリオセントリックと呼ばれる太陽を中心とした「地動説」的な占星術も注目されています。ヘリオセントリックでは太陽系全体を自分自身と見なす傾向があります。
どちらが正しいというわけではなく、それぞれ得意とすることが違います。先ずはジオセントリック占星術について学んでいきましょう。
感覚的にはジオセントリックの方が理解しやすいよ
太陽―Sun
示すもの:基本的性質とその人の根幹
記号:☉
公転周期:約1年
守護する星座:獅子座
太陽はホロスコープの上で最も影響力のある存在です。
「太陽はエンジン、月はハンドル」とも言われ、太陽はその人の「原動力」や「根幹」を示します。
その人のオフィシャルな人格(昼間の顔)をあらわしており、12星座占いは太陽が生まれたときのどの星座の位置にあったかによって自分の星座が決まります。
「こうありたい自分」と読むことも出来、コントロール可能な自我を象徴しています。
月、水星、金星、火星が示す特性を太陽が人格としてまとめているので、占星術では最も重要な視点なのです。
月―Moon
示すもの:パーソナルな部分
記号:☽
公転周期:約27日
守護する星座:蟹座
月は太陽と相対する存在です。
太陽のエネルギーを使って、月は「どこに向かうのか」という「人生の欲求」や「心のあり方」を示します。
その人のパーソナルな人格(夜の顔)をあらわしています。生まれたときの月があった位置の星座を月星座と呼ぶ、月星座占いというものもあります。
「こうでしかいられない自分」と読むことも出来、コントロールができない自我を象徴しています。これは習慣や無意識の癖という形で現れます。
月は人の感情や個人の感受性をあらわしていて、「どの方向に、どのように感情を出力するのか」ということを占うことができるのでとても重要視されています。
水星―Mercury
示すもの:コミュニケーション法や知性
記号:☿ 二匹の蛇が絡みついた枝
公転周期:約88日
守護する星座:双子座と乙女座
水星は太陽に最も近いところを運行する惑星です。
水星は太陽や月が示す「意思」や「感情」を、自分以外の人にいかに伝達して交流していくかを司っています。
話し方やジェスチャー、物事の進め方、対人運、勉強運や仕事運は水星で占います。
年に3回ほど逆行するのも大きな特徴。この水星逆行の時期は水星が司る事柄が不安定になりやすいと言われています。連絡ミスや対人関係で問題が生じたりということが予想されるので注意が必要です。
金星―Venus
示すもの:恋愛運と金運
記号:♀ 女神の手鏡
公転周期:約225日
守護する星座:牡牛座と天秤座
金星は「明けの明星」「宵の明星」という別名をもつ明るく輝く惑星です。
金星は「愛」と「美」を司っていて、どんなものに「いいな」「素敵だ」と思うかを読み解くことができます。遊びや趣味、美意識など、そして「恋愛対象となる異性」を知る手掛かりにもなります。
男性のホロスコープ上では「好みの女性のタイプ」女性のホロスコープ上では「異性への愛の傾向」を金星星座で占います。
金星自体が金銭をあらわすので、金運や金銭感覚を占うこともできます。
火星―Mars
示すもの:戦いと健康状態
記号:♂ 軍神マルスの槍
公転周期:約687日
守護する星座:牡羊座
火星は色が血のように赤いことから「戦の星」と恐れられてきた「戦い」のシンボルです。
火星は古くからの凶星のイメージから「争い」や「トラブル」を招くとされていますが、その一方で「勇気」や「バイタリティ」の象徴でもあります。
「勝つためにどう動くか」という行動の方向性や決断のタイミングを火星から読み解くことができます。
男性のホロスコープ上では「異性への愛の傾向」女性のホロスコープ上では「好みの男性のタイプ」を火星星座で占います。
ひと星座に約2か月弱の間滞在するため、毎月の運勢、特に健康運や恋愛運、勝負のタイミングを占うときは火星が使われます。
木星―Jupiter
示すもの:拡大と膨張
記号:♃ 数字の4
公転周期:約12年
守護する星座:射手座
木星は、太陽系の中では群を抜いて大きく、直径は地球の11倍にもなる大きな惑星です。
肉眼でも夜空にはっきりと姿を捉えることができる存在感から西洋占星術ではギリシャ神話の全知全能の神ゼウスの惑星とされています。
木星は、物事をどんどんと拡大・膨張させていく性質を持っているので、「発展」と「成功」の象徴になっています。ホロスコープ上の木星はおおむねいい意味を持っていて、幸運をもたらす「天のサンタクロース」、「幸運の使者」と例えられることすらあります。
出生ホロスコープでは木星は「社会の中での成功ビジョン」を占います。その人がどのような価値観を重視して、それが社会にどのように受け入れられていくかを読み解くことができる惑星です。
木星は1年ずつ各星座を渡り歩くので、1年間の運勢を占うのに適しています。自分の太陽星座に木星がやってくる年は、「12年に1度の大幸運期」とされ、多くの幸運と支援に恵まれるとされています。
土星―Saturn
示すもの:忍耐と努力、人生の課題
記号:♄ サトュルヌスの大鎌、数字の5
公転周期:約29.5年
守護する星座:山羊座
大きな外輪が特徴的な土星。惑星記号の由来になっているサトュルヌスはローマ神話の農耕の神様です。
土星は、木星とは真逆の性質を持っていて、「縮小」と「抑制」をあらわしています。「試練の星」とも呼ばれ、凶星とする人も多いですが、「忍耐」や「努力」を意味していてどちらかと言えばストイックなイメージです。
具体的には克服すべきテーマ、課題、試練、努力して得られるものなどを占うことができます。
土星はひと星座に約2.5年滞在するので、木星と同様、年間の運勢を読み解く際に使われます。生まれた星座の位置に土星が戻ってくることを「サターン・リターン」といい、大体30代で最初のサターン・リターンが訪れます。この期間は土星のパワーが増し、現実に向き合う機会となることが多く、価値観の刷新や人生の再構築の必要性が発生します。
天王星―Uranus
示すもの:人生に起きる突発的な事件
記号:♅ 惑星の発見者ハーシェルのHと○
公転周期:約84年
守護する星座:水瓶座
天王星は肉眼で見ることができないほど遠く離れた軌道にある惑星です。
太陽から土星までの惑星は肉眼で見ることができるため、「顕在的なこと」「常識内のこと」をあらわします。そして、天王星から先の惑星は「常識外のこと」「潜在的なこと」をあらわすと言われ、これらを「トランスサタニアン」と呼びます。
天王星は「創造と改革の惑星」と言われ、「人生に起こる突発的な事柄」や「ハプニング」などを示します。これは自分の力では到底抗えないものや予想すらできなかったものを意味します。
「オリジナリティー」や「独創性」などを意味することもあり、出生ホロスコープ上では、天王星の関わる事柄に「独特の癖」のようなものを与えて、引き立たせます。
天王星は一つの星座に約7年の間、滞在します。時勢の移り変わりは7年周期を持っているという説もあり、その時代の流れを読み解く鍵になる惑星です。
海王星―Neptune
示すもの:神秘的な感覚や心の問題
記号:♆ ポセイドンの三つ叉の槍
公転周期:約165年
守護する星座:魚座
「トランスサタニアン」の一つである海王星。海の神であるポセイドンの惑星とされており、そこから西洋占星術では海や水に関わることを示すこともあります。
海王星は神秘的な超感覚をあらわす惑星で「芸術性」「不透明な事柄」「あいまいでわかりにくいこと」「隠されていること」など意味していて、トラウマや嗜好など本人が無意識下に抱える問題や精神性の傾向を示す他、夢占いの手がかりに使われることもあります。
海王星は一つの星座に約14年間滞在し、天王星よりも一回り長い期間をあらわします。その為、いわゆる「世相」というものを読み取ることができる惑星です。海王星は1年ごとに逆行し、その期間は海王星が持つあいまいさが薄れ、良くも悪くも現実に引き戻されると言われています。
冥王星―Pluto
示すもの:潜在的トラブルやカルマ
記号:♇ プルトーのPとLを組み合わせたもの
公転周期:約248年
守護する星座:蠍座
2006年に準惑星となった冥王星、西洋占星術の世界ではいまだに惑星として扱っています。
もっとも遠いところにある冥王星は「目に見えないもの」を示唆しています。「カルマ」「前世に関わること」「破壊と再生」「生と死」「性的な事柄」をこの惑星から読み取ることができます。
物質的なことではなく、無意識の更に深いところ普段は決して見ることができない事象を暗示しています。突然の大変動、危機的状況下での火事場の馬鹿力、親戚問題を読むときのポイントになります。
冥王星はひと星座に約21年も滞在します。その為、まだ発見されてから12星座を1周していない唯一の惑星です。冥王星がもたらす効果や影響はまだまだ明らかにされていないとも言えます。
惑星の基本情報まとめ
惑星 | 太陽 | 月 | 水星 | 金星 | 火星 | 木星 | 土星 | 天王星 | 海王星 | 冥王星 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
示すもの | 基本的性質やその人の根幹 | 感情やパーソナリティな部分 | コミュニケーション法や知性 | 恋愛運と金運、美意識、趣味 | 健康運、勝負のタイミング | 発展と成功 | 忍耐や努力、課題、制限 | 人生に起きる突発的な事件 | 神秘的な感覚や心の問題 | 潜在的なトラブルやカルマ |
惑星記号 | ☉ | ☽ | ☿ | ♀ | ♂ | ♃ | ♄ | ♅ | ♆ | ♇ |
公転周期 | 約1年 | 約27日 | 約88日 | 約225日 | 約687日 | 約12年 | 約29.5年 | 約84年 | 約165年 | 約248年 |
星座への滞在期間 | 約1ヶ月 | 約2~3日 | 約2週間~1ヶ月 | 約1ヶ月 | 約2ヶ月弱 | 約1年 | 約2年半 | 約7年 | 約14年 | 約21年 |
守護する星座 | 獅子座 | 蟹座 | 双子座と乙女座 | 牡牛座と天秤座 | 牡羊座 | 射手座 | 山羊座 | 水瓶座 | 魚座 | 蠍座 |
関連する神 | アポローン アポロ | セレーネー ルーナ | ヘルメース メルクリウス | アプロディーテー ウェヌス | アレース マールス | ゼウス ユーピテル | クロノス サートゥルヌス | ウーラノス ウラヌス | ポセイドーン ネプトゥーヌス | ハーデース プルートー |
元素 | 金 | 銀 | 水銀 | 銅 | 鉄 | スズ | 鉛 | 白銀 | – | – |
惑星の情報を上記にまとめました。
これだけでは占えませんが、惑星のことを知ることで占星術がどのように占っているのか仕組みが分かってきます。
次回は星座の基本情報について勉強していきたいと思います。
それぞれの惑星を身近な人に例えるのもオススメ!
次回は星座について学んでいきましょう!
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